悪魔に抱かれて

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わたしは1968年生まれで80年代の音楽を聴いて育ちました。このブログのタイトルでもある『悪魔に抱かれて(Better the Devil You Know)』を歌っていたカイリー・ミノーグは当時の人気歌手のひとりで、この曲が1990年の4月にリリースされた時、わたしとカイリーは21歳でした。

このタイトルは英語の”Better the devil you know than the devil you don’t know”という言い回しから来ています。直訳すると「知らない悪魔より知っている悪魔の方がまし」となりますが、「よく知らないものは良く見えるものだし、知っているものは欠点が目につくものだよ。知らないものがよく見えても結局は同じだから、知っているものの方がいいのではないか。よく考えたほうがいいよ」という提案をするときに使います。

もし、恋愛や結婚がモラハラさんとのものであれば、この「知っている悪魔の方がまし」という考え方は当てはまらないと思います。

ただ、わたしもそうだったからよくわかるのですが、往々にしてそういう関係性にあるときほど人は新しい人を探しても結局は同じになるだろうから頑張ろうという風に考えがちです。まず変わるのは怖いし、一人になったらどうしようと思うからです。

わたしがモラハラさんとの関係脱出をお手伝いしようと考えたのは、わたしが「知らない悪魔の方がましだ」ということを実感したからでした。「知らない悪魔」とは一人になること、独りになること、そしてひとりになることでした。でも、それはひとりぼっちの寂しさや心細さが含まれていない「ひとり」でした。それは自由、解放、自分との再会、世界との抱擁、感謝といったものを含んでいました。もうこれは自分を「まし」からから解放してあげる方法とともに、誰かとシェアしたい!と考えたのでした。

実は日本語にも「知らぬ仏より馴染みの鬼」とか「知らぬ神より馴染みの鬼」という言い方があるそうです。英語ではどちらも悪魔で究極の選択ですが、仏や神なら多少よそよそしくても鬼なんかよりそっちの方がいいに決まっています。

独りでいることが悪魔に抱かれることよりいいわけがありませんよね。でも、未知の世界に飛び込むのは勇気がいります。わたしは自分を勇気づけるアファーメーションや励ましの言葉が必要でした。しかも生身の人間からのではなく。なぜなら、わたしは人から必要とされることを必要としていて、世界における自分の価値を周りの人を助けたり優しくしたりすることでしか認めない傾向があったからです。役に立たない自分を自分で肯定してあげられるように、人から言われることでではなく、自分で自分を説得する必要があると考えました。

現在再開発しているアプリは24時間年中無休、あなたがどれほど生きている価値があるかについて諭してくれるという、とてもシンプルな機能のアプリです。プログラム言語ですから、あなたがストップボタンをタップしない限り永遠にいくらでも励まし続けてくれます。

また、脳や心理的な仕組みについても学びました。嫌なのにイエスと言ってしまう自分をどうしようもなく、なぜそうなるのか、どうすればいいのか、自分の言動をコントロールするするためにいろいろな本やガイドやユーチューブの動画などで必死に勉強しました。実際知識として知っているということがとても役に立ちました。

そのため、アプリでは月に2回モラハラのメカニズムや共依存について、思い込みや自助グループ、心の傷のためのワークショップ、本、自己愛性パーソナリティ障害とその洗脳の仕組み、などを紹介しています。

SNSの機能もあるのですが、今は不具合が起きて使えません。何とかしなければならない機能のひとつです。

現在PHPというプログラムでWebアプリという形で再開発をしようとしています。今度は無料で配布して、誰かの役に立てばいいと考えています。全員に効果があるとは考えていませんが、すでに前のバージョンで何人かの人たちに「役に立ちました」と報告をいただいています。それでもう十分満足です。

わたしの母が80歳の誕生日を目前に去年の10月に亡くなり、いくらかの遺産を遺してくれました。多くはありませんが、何か有意義なものに使いたいと思い、このアプリ再開発の資金としました。今度は母がスポンサーのアプリとなります。わたし達母娘がモラハラに苦しむ人々の助けとなれば幸いです。

わたしは母親や面倒を見る人というのは子どもたちのロールモデルとして集団の中で幸せでいるにはどうすればいいかを示す存在だと考えています。わたしの母は結婚生活において幸せでいるロールモデルとしてはあまり良くなかったので、当然ながら不幸せになる方法はたくさん見学させてもらいました。自分で幸せな関係を築ける方法を探さなければなりませんでしたが、なんとか見つけることができました。

ないものねだりをすれば、ないものを嘆き続けることになる。
すでにあるものを見てみれば、感謝の気持ちでいっぱいになる。

簡単で難しいです。どんなにうんざりしても繰り返し繰り返し自分に言って聞かせる必要があります。

この方法や知識を次世代に遺す最もいい方法は自分の子どもを育てることでしょうが、できないので、それなら、ということで、わたしは幸せなお母さんやロールモデルになる女性を増やすことにしようとこの活動を始めました。これは自分の母親から幸せになる方法を学べなかった母へのオマージュでもあります。

わたしはプログラミングの専門家やプロではありません。素人のプログラマーでしかありませんが、役に立つものを作りたいという情熱だけはあるのです。まだまだ時間がかかってしまいそうですが、AppleのAppストアではもう販売していませんので、何とかしなければと燃えています。

もし、興味をお持ちでしたら遠慮なくコンタクトフォームから何なりとお問い合わせください。プログラマーも寄付もいつでも歓迎です。

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